DXリテラシーの意味や必要性・向上のポイントを徹底解説

経済産業省が2018年に発表した「DXレポート(ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開)」に端を発した、DX。

デジタルテクノロジーの進化が、人々の生活を劇的に変化させるとともに、DXを加速させています。企業や組織が、DXのトレンドに乗ることができるか否かは、DXリテラシーの成熟度にかかっています。

DXリテラシーとは、DX推進に必須のスキルのこと

DXリテラシーは、企業や組織の中で、DXを推進するために、欠くことのできないスキルです。

具体的には、DXの必要性を浸透させるスキル、デジタル技術に関するスキル、ビジネスモデルを創造するスキル、などがあります。

DXの必要性を浸透させるスキル

一部の人が、DXの必要性を理解しても、DXは進みません。DXは歴史が浅いので、多くの人が「必要性を理解していない」または「必要性を理解していても、具体的に何をすべきかがわからない」状況だからです。

DXの必要性を理解し、その必要性を広く浸透させ、協力体制を築くスキルがあれば、DXを加速させることができます。

デジタル技術に関するスキル

デジタル技術に関する知識を保有しているだけでなく、企業や組織が抱える「課題や問題の解決」「業務の効率化」「事業の拡大」など、テーマに則したしたデジタル技術を提案するスキルが必要です。

新たなビジネスモデルを創造するスキル

課題や問題を解決すれば、業務の効率化につながります。そして効率化の先に新たなビジネスモデルが展開します。課題や問題を好転させ、ビジネスモデルへ発展させる視点や思考が必要です。

DXリテラシーとITリテラシーの違い

DXリテラシーとITリテラシーを同一視する向きがありますが、DXリテラシーは、DXを推進するために必要なスキルであり、ITリテラシーは、情報技術(IT)を有効活用するために必要なスキルです。

ITリテラシーは、特定のツールに関して知識があり、使用する技術力があるという意味ではありません。情報技術(IT)に関して幅広い知識を持ち、「課題や問題の解決」「業務の効率化」「事業の拡大」など、ビジネスシーンで有効的に活用できるスキルを指します。

DXを推進するために、必要不可欠な情報技術(IT)。DX推進の一翼を担うのがITリテラシーです。必要なスキルを具体的に紹介します。

情報技術(IT)に関する幅広いスキル

情報技術(IT)の種類・機能・仕組みを理解する、知識や技術が必要です。

情報技術(IT)を活用するスキル

情報技術(IT)が、効力を発揮するシーンを理解し、有効に活用する知識や技術が必要です。

情報技術(IT)を選定するスキル

企業や組織が抱える、課題や問題を解決するために、有効な情報技術(IT)を選定する知識や技術が必要です。

情報技術(IT)を活用して解決するスキル

選定した情報技術(IT)を活用して、必要な情報を収集・分析・結果をアウトプットし、解決へと導く知識や技術が必要です。

情報技術(IT)を活用して推進するスキル

選定した情報技術(IT)を活用して、業務を効率化したり、事業を拡大したり、ゴールへと導く知識や技術が必要です。

情報技術(IT)を安全に活用する能力

情報技術(IT)や情報を安全に活用するため、セキュリティやコンプライアンスに関する知識や技術が必要です。

DXリテラシーが求められる理由

DXリテラシーが求められる理由としては、競争力の強化やレガシーシステムからの脱却、変化する消費者ニーズへの対応、事業継続性の確保などが挙げられます。

それぞれについて詳しく解説します。

競争力の強化

現在、あらゆる業界で、IoTの活用、AI×ビッグデータなどにより、新たなビジネスやサービスが加速度的に生まれています。ビジネスのデジタル化が急激に進み、市場での企業間競争が激化する中で、武器となるDXリテラシーの必要性が高まっています。

レガシーシステムからの脱却

数十年前に開発されたレガシーシステム。長年続いた場当たり的なメンテナンスで、システムが巨大化し難解なものとなっています。また、限られた人がメンテナンスや運用を行うため、属人化したシステムになっており、柔軟性や拡張性がありません。

外界から孤立した巨大で難解なシステムは、維持管理に膨大なコストがかかります。レガシーシステムに掛かるコストを削減するため、DXが推奨されています。

変化する消費者ニーズへの対応

DXは、デジタル技術を通じて、消費者の生活を変化させてきました。例えば、キャッシュレス決済やスマートフォンを利用して移動しながら楽しむデジタルコンテンツ、実店舗ではなくインターネット上で買い物ができるネット通販などです。

これからも、より便利で快適なサービスが求められていくでしょう。そのため、消費者の細分化されたニーズ・多様化する行動に対応するには、DXが不可欠なのです。

事業継続性の確保

従業員の安全を守りつつ自社の商品やサービスを消費者へ提供するため、また、事業を継続しつつニューノーマルに対応するため、DXの推進が必要になります。

DXリテラシーの教育における課題点

「DXの推進」「DXリテラシーの底上げ」といっても、すべての企業や組織が実績を上げ、成功しているわけではありません。結局のところ、何から始めればよいのか、どこまで突き詰めればよいのか、明確な答えがないのが現状です。

ここでは、DXリテラシーの教育における課題点を2つ紹介します。

1. 企業や組織が目指すゴールが明確になっていない

まず、課題として挙げられるのは、企業や組織の目指すゴールが明確になっていないことです。

デジタル技術を活用すべく、新しいビジネスモデルに着手したものの、ターゲットとなる分野と技術がぼやけたままでは、ゴールや工程が明確になりません。

このようなケースは、検討不足が原因です。戦略と教育が並走するため、教育方針も定まらず、教育内容がブレたりズレたりします。

DXリテラシーの教育は、企業や組織のゴールに則したものでなければ意味がないのです。

2. 企業や組織ごとに課題や問題は異なる

DXのトレンドをすべて教育するには、膨大な時間と人手が必要です。また、他社を真似ても必ずしも成功するとは限りません。

DXは最新技術とはいえ、企業によって向き・不向きはあります。企業や組織の抱える課題や問題はそれぞれ異なり、すべてのビジネスモデルに適応するわけではないのです。

それぞれの企業や組織が抱える課題解決にフォーカスしたDXリテラシーの教育を実施しなければ、成功につなげることは難しいでしょう。

DXリテラシーを高めるためのポイント

企業や組織のDXを成功させるには、全員のDXリテラシーを底上げする必要があります。

DXリテラシーを高めるため、注力すべきポイント5つについて解説します。

1. 課題・問題を発見するアンテナを張る

業務の効率化や、事業を拡大させるヒントは、日常の中にあります。常日頃から現状を把握し、分析するクセをつけ、課題や問題を発見するアンテナを張りましょう。

2. 情報技術(IT)の情報を収集する

情報技術(IT)について情報収集するクセをつけましょう。どのようなツールがあり、そのツールは何ができて、何ができないか。何が得意で何が不得意か。また、業界のトレンドを把握するのも重要です。

自分のスキルとなった情報技術(IT)は、課題や問題を解決する武器になります。

3. 当事者意識を持つ

企業や組織に現存する課題や問題を他人事とせず、常に当事者意識を持つことが大切です。当事者意識を持つことで情報の交流が生まれ、他部署からヒントをもらったり、他部署のフォローができたりします。

4. 人を巻き込む推進力を養う

ITリテラシーにしても、DXリテラシーにしても、自分一人では完結しません。常に関係者と情報共有し、人を巻き込みながら進めることが大切です。

5. 柔軟な思考と粘り強いマインドを持つ

DXを推進していると、さまざまな壁にぶつかります。一度や二度の失敗であきらめることなく、発想を転換させる柔軟な思考と、目的を達成するまであきらめない、粘り強いマインドが必要です。

DXリテラシーの成熟度が企業や組織の存続を左右する

デジタルテクノロジーの進化が、消費者の生活やビジネスモデルに、これまでとは比較にならないスピードで変化をもたらします。

変化するスピードに対応するため、DXリテラシーの底上げは急務であり、企業や組織の存続を掛けた課題です。

DXリテラシーに優れた人材を外部から補完するのか、内部で育て上げるのか、企業や組織の手腕が問われています。

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